デジタルパブリシング★考

アクセスカウンタ

zoom RSS 医療と学習(1)ペイシェント・コンプライアンス

<<   作成日時 : 2007/08/31 10:13   >>

トラックバック 0 / コメント 0

ペイシェント・コンプライアンス(Patient Compliance)という言葉がある。ペイシェント(患者)とコンプライアンス(従う・守る)が合体した言葉だ。

医療における「コンプライアンス」は、患者が医師の指導や服薬の指示に従うという状態を表し、医療の各フェーズにおける患者対応の改善、そのための方法なども含まれた用語だ。「医療コンプライアンス」「ペイシェント・サービス」「Patient Satisfaction」もほぼ同義。

医者から貰った薬をきちんと飲まない人は、おしなべて生活行動も自制しないから、治るモノも治らない確率が高い。そして、それができない人が少なくない。
きちんと薬を飲んだり、養生したりをサポートするのが重要なのであり、きちんと服薬(残薬を減らす)させれば、自ずと治癒率は向上する。そのために、医療機関が患者ケアをアウトソーシングするペイシェント・コンプライアンス・ビジネスが登場しているのだそうだ。
薬をちゃんと飲めば、患者にもいいし、医者も薬屋も結果儲かる…。三方両得のビジネスモデルらしい。

アメリカの精神科医Allan Showalter氏のサイト。
「Top 10 Patient Compliance Points」
http://allanshowalter.net/AlignMap.aspx

こちらはペイシェント・コンプライアンス、5つのポイント。
「Five Tips for Generating Patient Satisfaction and Compliance」
http://www.aafp.org/fpm/2005/0600/p44.html

患者への服薬説明などを行うための情報ツールなどもペイシェント・コンプライアンスの守備範囲。
One World DMG/PharmaDesignのサイトから。
http://www.oneworlddmg.com/edubrands_eduwheel.html

こちらも服薬サポート。AARDEX社のサイトから。
http://www.aardexgroup.com/medamigo_index.php?group=medamigo

電話対応による患者への服薬サポートを行うサービスもある。
International SOS社のサイトから。
http://www.internationalsos.com/en/pharmaceutical_patientcompliance.htm

<ペイシェント・コンプライアンスと患者対応>

最近では、ペイシェント・コンプライアンスの観点から、医療改善を図る流れがあらわれている。例えば、以下のような医療の各フェーズにおいての改善などである。

治療対応(副作用削減、投薬頻度、ピルボックス、ドラッグ・デリバリ・システム)
臨床対応(患者カウンセリング、患者教育、精神療法、的確な応答訓練、家庭訪問)
患者対応(患者の投薬予定表作成スキル、電話による催促、書面による連絡、電子機器)

<用語としての「コンプライアンス」>

医療では「コンプライアンス」が、「鈴木さんはコンプライアンスがいい(患者)」というように使われている。処方された薬を指示どおりに服用する良い患者という意味だ。限定して「服薬コンプライアンス」と呼んでいる場合も多い。

さらに服薬に意味を限定した「アドヒアランス」 (Adherence)という用語もある。残薬という意味。「コンプライアンス」は医師の決定した服薬方針を患者が遵守することを意味するが、「アドヒアランス」は患者が積極的に服薬方針の決定に参加し、その決定に従って服薬することを意味している。

最近は、企業の法令遵守としての「コンプライアンス」の方が一般的になり、単に「コンプライアンス」だけでは、用語の意味が曖昧になってしまった。さらに、医療倫理の意味まで入り込んで来ているため、「服薬コンプライアンス」「患者コンプライアンス」などという使われ方が増えている。

<ペイシェント・コンプライアンスの行動変容スキル>

ペイシェント・コンプライアンスで重要な点は、患者が日常生活の中で医師などの指示を以下に守っていくかにある。
しかし、命に関わる疾病をかかえる患者であっても、コンプライアンスの良くない患者は少なくないのだそうだ。

そのため、心理学でいうところの行動変容に有効な患者への情報提供、教育機会、服薬継続などのシステムが研究されている。

<通信教育とペイシェント・コンプライアンス>

通信教育でよく使われる言葉に「継続促進」「退会阻止」がある(古くはリーダースダイジェスト、また定期配送型の通販などで使われていた用語)。
どちらも、目的は同じで、両用語の後には「〜プログラム」と付けるのが一般的。一度学習を始めたユーザを辞めさせないための仕組みやしかけを意味する。そのためには、通常、統計的に学習者に飽きが来る時期に、なんらかのアクション・プログラムを実行することになる。

これらは、ネガティブオプションなどとは異なり、学習者のモチベーションの減退に対応して行われるもので、ちょっとした郵送物、電話、インセンティブなどの形をとるが、いずれも個別対応が基本になる。

ただ、理想を言えば、(通信教育だけではなく)学習者のモチベーションを把握できるシステムにより、的確な個別型教材、個別指導が実現されれば、自ずと継続率は高まる(学習成果は向上する)…わけで、やはり個別対応の手法がキーになってくる。
まあ、対面教育でさえ継続して学習を続けることは難しいのに、通信教育でそれを実現するのはさらに難しいのだが…。
この点に関しては、またあらためて考えてみたいと思っている。

<今回のラストにあたって>

「ペイシェント・コンプライアンス」という言葉を聞いて思ったのは、教育においての“コンプライアンス”とはいったい何かということである。しかし、通信教育は、その仕組みかたちも、有効な「学習コンプライアンス」を開発していくことこそ重要と思えてならない。


日経DIクイズ 服薬指導・実践篇 10 (10)
日経BP社
日経ドラッグインフォメーション

Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
医療と学習(1)ペイシェント・コンプライアンス デジタルパブリシング★考/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる